トピックス 2014-12-29
就業機会が減少している要因は何か?
事業者から「敬遠」される会員が増えています。
常務理事(執行担当) 五味正彦
今春オープンした大型店に商品の整理、搬入作業に短期契約で就業した20名の会員のうち、突然店長から「契約中だが5名だけ、当方で人選した人で継続就業に変更したい」という依頼があった。
残った15名は、途中解雇になった。
同社の伊東店にはカート、袋詰め、花の水やり、開店前の準備、灯油販売などの作業で年間600万ほどの就業機会があったが、現在、同社からの受注はゼロ。
新しく変わった店長に「就業機会を依頼」したが、副店長から「今年はシルバーさんにお願いする仕事はない」という返事があった。
就業中にたばこを吸う、トイレの中での喫煙など、いくつかの苦情があったが、真面目にやっている他の会員の受けた衝撃は大きい。
確かにカウンターの袋詰めに高齢の女性会員や男性会員が就業したが「モタモタすぎる、もっとスピーデイに」と、いった苦情が事務所に寄せられた、という。
あるお客さんからは「自分たちでするから」という声が多かったようだ。
市内最大のショピングモールには10名の男性会員が、カート管理業務に同モールの開店時から就業している、平均77歳の元気な高齢者ばかりだ。
しかし、最近、来店するお客さんから数件のクレームがあった。「顔が合っても挨拶がない」「たばこを吸う人がいる]など、店長に忠告する客がいた。
ホテルの客室清掃業務にも、クレーム相次ぐ
どこのホテルでも、会員の作業指示は、殆ど60代のパートに任せているところが殆どである。
旅館の女将が毎回指示するケースが習慣になっている。
発注者の指示で作業をすることは「派遣業」になるため、事業所には契約時に「作業内容の明細書」を受理、従来「請負契約」の事業者に対しても作業内容の指示書を受理し就業会員に案内するようにしている。
100%徹底するには、若干時間を要するが、「派遣内容」の事業所に対しては良く理解してもらって、「派遣契約」への切り替えをお願いしてゆく方針でいる。
最近、特に夏休み、年末年始に人材派遣会社数社からの「求人要請」があり、やはり60代後半~73歳ぐらいの女性を要望されます。
99%ホテル、大病院、老人施設の客室清掃、病室、共有部分の清掃です。
つい先日も「○○さん(女性)たちが、ホテルの館内で喫煙していた、と派遣会社の担当者から連絡がありました。非常に驚きました。勤務中の行為で、ホテルの従業員からの通報という連絡でした。
灯油販売中、たばこが吸いたくて「自分の車の中で喫煙」して、発注者のスタッフに見つかった人。また、知名度の高いホテルの大浴場の点検業務に就業した女性が、お湯の温度が測れず「使い者にならない」と、交代要請、という怒りの電話を年の瀬に受けてしまった。
また、あるホテルの「賄い」に6名が就業したが、1カ月後に突然「自信がない」という理由で退職した女性。が、その後同僚から「何の連絡もなく」着ていたユニフォームなどもそのままで、せめて支配人に挨拶すべきだ]という仲間からの連絡があった。
仲間の一人は[恥ずかしい行為で情けない]と嘆いていた。
ある女性会員は「1日9名が作業しているホテルで清掃に従事しているが、男性の半分は使いものにならない」と、はっきり明言していた。「体力がなさすぎる」と断言する。また、前夜「酒を飲みすぎて倒れた人]がいた。当然返されたが、恥ずかしいと嘆いていた。
年末年始や夏休みの多忙期に70名近い「短期間の就業会員」が必要になる。
継続就業中の会員さんにも協力して貰ってはいるものの、やはり未就業会員から選ぶことになる。会員の就業率からの考えである。
毎年のことではあるが、やはり「未就業会員」の中から人選するが、なかなか就業に結び付かない。楽な仕事ではないからだ。
就業の適正化が、昔から叫ばれてはいるが、比較的「楽な作業の多い、公社の仕事(公園管理、コミセンの夜間管理、遊歩道の点検、市民病院の案内係り、運動場の受付など)に就いている会員は、すでに10年以上継続して就業しており、その職場を離れる人は稀である。
結論から言うと、高齢のシルバー会員には「ホテルの清掃」は過剰な重労働になる。また、客室清掃や、洗い場で就業している74歳以上の女性会員には「辛い労働であり」、負担が大きいということになる。
他のシルバーによくあるチラシ配布、駐輪場の管理などの軽作業は伊東市内にはない。
元気に見える高齢者もやはり75歳を過ぎる頃には体にいろいろ故障が発生、体力の衰えが現れてくる。
会員の70%以上が非課税世帯と推定され、配分金が生活費の一部になっている。夫婦2名の理想的な年金生活には、月額25万が必要と言われているが、そんな恵まれている会員は15%余り。月額3~4万円(女性の場合)の会員さんが多いのが現状である。
これからの最大の課題は、会員の高齢化であり、後期高齢者の増大である。
入会されてきても仕事がなく、まして民間事業者からの就業機会の受注は多くは望めない。
会員の不満も想定されるが、会員の就業に対する心構えが、その前に必要になる。
少なくても、発注者から感謝されて当たり前。そんな会員さんを一人でも多く見つける努力も必要なのだと思います。
全国のシルバー会員も年々減少中・・・25年集計729,206名
5年連続減少 過去最高は21年度の791,859名
数年前に会員100万人増員キャンペーンが全国のSCで展開されたが、実現しなかった。伊東SCでも、12月度でやや回復して598人になったが、大きな飛躍は望めない。現在の会員の皆さんが夢を持って就業するうえで、やはりモラルの問題であり、就業に真剣に立ち向かうことが第一条件だと思います。
作業を突然放棄するなど、とんでもないことだと思います。
仕事をくれないから会費を払わない、という人。余りにも勝手な人たちだと思います。
(26.12.29記)
トピックス 2014-12-12
75歳を過ぎると 就業機会が激減するけど、
なんとか頑張って「自分に合った職場」を選ぶ・・・
常務理事(執行担当) 五味正彦
後期高齢者(75歳以上)の会員157名の声 週に2日でも、決まって働きたい。
常務理事(執行担当)事業部長 五味正彦 現在、75歳以上の会員は157名。
シルバーセンターに、入会した目的は「まず、決まった時間に働きたい」そして「同じ趣味を持った仲間を作り、楽しみたい」 皆さんそう願っています。
生きがい、仲間づくり、健康でいたい。 元気な高齢者の増加でうれしいような、悲しいような妙な気分です。
就業機会提供を担当している者にしてみると、明確に言えることは市内の民間事業者から「後期高齢者会員向けの就業機会は皆無]である。
受注することが非常に難しいのが現状です。 「80歳を過ぎてはいますが、非常に元気です。腕も確かです。車も運転しています。ぜひ、一度会ってみてください」と、依頼しても「無理だよ」と、無残にも電話は切られてしまいます。
現状、女性会員の場合「73歳ぐらいが限度」のような気がします。中には「一任するよ」と、言ってくれる事業者も「稀」にありますが・・・。
どうしても50,60代のパートさんと同じ現場で働く場合は、大なり小なり、トラブルが起きています。特にホテルの清掃現場で起きています。
現状、多くの後期高齢者が長期間、就業が続いているのは、やはり、市(公社、観光課)の仕事です。公園管理、遊歩道の管理、点検、小・中学校のトイレ清掃、オレンジビーチの清掃、コミセンなどの夜間管理、いるか浜の清掃、交通量調査、特養の夜間管理などだと思います。
なかなか辞める人もなく、長期間の就業者も多くなる傾向にあります。
会員数598名、毎月の就業者は約62%(約370名)
しかし、毎月230名近い会員は、就業していません。この中には多くの後期高齢者ということだけで就業に就くことが出来ていません。非常に残酷な現状です。
後期高齢者の医療費は、過去最高額になり市の大きな負担にもなっています。
佃市長が「なんとかシルバーの会員さんが働くことによって医療費の軽減に期待 したい」、といった話をされていました。
高齢者が、就業することによって市の負担している医療費軽減にも寄与できるはずですが・・・・。
国民年金の満額受給額は、月額6万4,400円 6万4,400円という数字は、25年間こつこつと支払ってきた国民年金を支払って来た人に支払われる老齢年金の受領額です。
いろいろな事情で年金の積み立てができなかったり、途中で放棄した人も多く、厚生年金と合わせても月に3,4万しか収入のない会員さんも多く、年金0方も見受けられます。
厳しい現状が時折、見受けられます。 現在、センターとしての大きな課題は会員の高齢化で、事業者から年齢を問われ、採用を断わられるケースが増えています。
「シルバー伊東」新年号に元気な高齢者の記事を掲載しましたが、民間事業所で77~84歳の高齢者を採用してもらえるのは、ほんの極く一部の事業所に過ぎません。
現在、会員の平均年齢は73歳(男女とも)ですが、74歳になるのは時間の問題です。
事業者からの注意、お客からの苦情が多いのも現実です。 つい最近、大型店の店長からも「お客さまからの苦情が多くなった。お客様と目が合う機会があったら、軽く頭を下げることも必要]という忠告があった。 店内でくわえ煙草の会員、トイレ内でたばこを吸っていた女性会員、など。 実に残念なことが相次ぎました。 特に男性の場合、無精ひげのまま作業をしたり、不法駐車などが問題になる。
また、後期高齢者になっても元気な会員さんも多く就業中だが、時折、同じ作業をしている仲間から「OOさんが変だ」という連絡が入る。 いわゆる「ボケ」である。 高齢になれば記憶力が低下してくるが、せっかくの就業機会を失う場合もある。 適材適所が最良だが、なかなかスムーズに自分に合った仕事に就くことは難しいのも現実である。
会員の70%以上が[生きるために働いて、少しでも生活費の足しにしたい]と考えているのが現実である。仕方なく、希望しない仕事に就いている人も多いはずである。
今年も残るところ、20日余りになりました。 年末年始の就業会員を、何とか確保するために日夜頑張っていますが、一方で「正月3が日は働きたくない。
孫たちが来るので]と言った返事が返ってくる。 昨年から、続いて今年にかけて5社余りの就業機会を失い、多額のマイナスを背負う形になってしまい、毎月約200万円が消えてゆく現状には、やはり一抹の悲しさを感じます。
来年3月には、星野グループの「アンジン」が建て替えのため閉店。約800万が消える。
24年度に2億7,620万の最高実績をマークしたものの、目標3億を目前にしてグルメシテイ、日産伊東荘、奥野苑、いこいの園、いとうの杜、カインズホームなどの撤退、廃業、契約解除などにより約5,000万以上の就業機会を失う事態に遭遇した。
(26.12.12記)
トピックス 2014-10-23
来春4月~7月を「会員募集強化月間」に強化月間」に
常務理事(執行担当) 五味正彦
年金0、または受け取る年金が僅かな会員さんが多い。
高齢化が進み75歳以上の会員さんも多くなった。男性の場合はあまり大きな問題が起きないが、女性会員の就業機会は、ほとんどホテルの客室清掃である。自分の娘ほどのパートさんたちと働く機会が殆んど。
和室の場合、まず布団を上げ、洗面所、化粧台、トイレなどの水回りの清掃である。時には、地下室まで階段を下りて、薬剤を補充、再び階段を上ることになる。足の痛みのある人には耐えられない労働になる。
洋室の場合は、大型ベットのベットメイキングがある。力のいる作業である。
「70歳以上の人には無理ですよ」とはっきり断言する担当者も多い。
26年上期(4~9月)度の場合、会員588名。年間の配分金は、ひとり669,612円(月額55,801円)、決して低い収入ではない。平均74歳の高齢者が稼ぐ配分金である。決して、ハローワークでは紹介してもらえない仕事がシルバーセンターには、余るほどあります。
しかし、残念ながら毎月200名近い会員が就業していません。
厚生労働省の調査でもシルバー会員の40%が生保申請する と、昨年の年末に発表している。
確かに会員さんの多くが、非課税世帯であり、年金ゼロの会員さんも20名以上在籍、月額3~4万円ほどの小額年金受給者が多い。(特に女性が多い)
25年度の場合、数名の生活保護受給者が入会してきたが「数回小額の就業に就いたが、」いつの間にか退会していた。
生保の認可が下りた途端に、働くのがばかばかしくなったんだと、勝手に想像しています。
年齢 | 生活扶助費(基準) | 住居扶助費 | 合算の受給額 |
---|---|---|---|
単身者(68以上) | 69,790 | 35,400 | 105.190 |
夫婦(68/65?) | 104,870 | 46,000 | 150,870 |
母子家庭(30/02) | 170,510 | 48,000 | 216,510 |
○入居のための敷金、礼金、仲介料は、入居後2カ月後に支給される。
○日常の医療費、葬祭費などは無料。
満額の場合(40年払い込みの受給額 | 26年4月=年額 | 月額にすると (支給は6月~偶数月) |
---|---|---|
772,800 | 64,400 |
◎26年度からの支給額が0.7%減額改正された。
何故 生活保護費のほうが高額なのか
国民の40%が高齢者であふれている日本。いったいどうなっていくのか?
40年間働き、一生懸命積み立ててきた年金が僅か月額6万円。小さな店をやってきた個人営業の夫婦で月額128,800円しかならない。
生きるために生活保護申請を考えるのは当然の権利だと、考え方も変わってきたという。日常の医療費まで無料と聞いて益々考えが変わったという。
消費税が8%になり、益々生活が苦しく、暗い将来が。
福祉、医療など高齢者の生活改善に多額の費用が予算化されるというが、高齢者の孤独死,特養老人施設の不足から入居を待てずに死去していく悲しい日本の現実がある。毎日のように起きている鉄道自殺者の現状など。多くに悲しい現実がある。
いつになっても改善されない福島の原発汚染処理問題。世界各地にばらまく巨額な金は国民の税金である。何より我が国の国民のために使うべきである。ばらまき政治は見ていても、感動もなく、むしろ「金を持っていかなければ話ができない政治なんか不要」 である。すべての日本人はそう見ているはず。
月額60,582円 26年上半期の会員さんの配分金の平均金額です。
働く意欲があれば、まだまだ多くの仕事があります。年収726,984円。決して低い金額ではありません。
仕事の内容も請負、派遣そして有料職業紹介など様々ですが、できるだけ自分に合った職種を選択して、不足している生活費の一部に活用できれば、まだまだ長い高齢化時代を乗り切っていけるはずです。
健康に気をつけてお互い、頑張りましょう。
(26.10.23記)
トピックス 2014-9-15
100歳まで働ける職場を目指して
埼玉に「BABAラボ」が話題に
常務理事(執行担当) 五味正彦
今、高齢者の活力を地域社会に活かす様々な取り組みがなされていますが、「100歳まで働けるものずくリの職場]を目指している埼玉のBABAラボが話題になっています。
おばあちゃんたちが、自分たちで使いたい、使いやすい、という[孫育ちグッツ」を企画、制作、販売するグッズランドが「BABAラボ」なのです。
代表の桑原静さんは「高齢になった時、農業などの仕事はありますが、都市部ではそのような仕事はありません。高齢になっても、生きがいを持てて、地域の人たちとつながりの持てる、そんな職場を作りたい、という思いで2011年に「BABAラボ」が誕生。
桑原さんが出産後、母や祖母に娘の世話をお願いすることになった時、腕の力の弱い高齢者でも抱っこが楽になる[抱っこ補助布団]を手ずくリしたこと、高齢の二人から寄せられる既存の育児グツツズへの不満がアイデアのヒントになった、という。
社会的な背景として、共働きの夫婦が増加、孫の面倒を見てもらう際に、老眼や体力的に弱くなる50~60歳代後半(じじばば世代で、と思ったと考えたそうです)。使いやすい、使いたいと思う[孫育てグッズが市場にない」ことが分かりました。
◎ 事業内容
①自分たちで作れるものを作る。ミシンや手縫いで作れる孫育ちグッツ(おじいちゃん、おばあちゃんとのおそろいTシャツや、子供たちが迷子にならないように握る[吊革]の付いた買い物バックなどが人気だそうです。
②手作業ではできない商品は、大学や会社とコラボして商品化を目指す。
③手芸のワークショップを毎月数回開催。
先生は「BABAラボ」では働いているスタッフで30代から80代まで、登録は40名、日々かかわっているのは10数名だそうです。
衣類のリサイクル、リフォーム「ゆめ工房」年商899万。
伊東市シルバー人材センター初の独自事業として平成11年2月に、空き店舗対策事業として「ゆめ工房」が誕生。6名の就業会員の努力により創立4年目にして年商899万円という成績を収め、市内に「ゆめ工房」の名を知らしめるなど、センターの広告塔に貢献しました。しかし、時代とともに衣類の低価格が進み、時代の流れを痛感します。
今、センターの独自事業は「ゆめ工房」に次いでパソコン制作集団「ゆめ追い塾」
エアコン洗浄隊「ゆめクリーン隊」リサイクル「ゆめ市場」「ゆめ書道」などが「ゆめシリーズ」で活躍しています。
65歳以上の高齢者人口3,296万人、4人に一人の高齢社会に
75歳以上は1,590万人[後期高齢者」から[熟年高齢者」に?名称変更
今年もまた[敬老の日]を前に総務省が、9月14日に発表した人口統計によると 65歳以上の高齢者は昨年度に比べ111万人増の3,296万人。過去最大で全人口の4人に一人の計算になる。
75歳以上は、12.5%の1,590万人、8人に一人の割合になる。
(26.9.15記)
トピックス 2014-9-7
人材不足は大都会だけの珍事
円安景気がもたらした現象でしかない・・・
常務理事(執行担当) 五味正彦
飲食産業、建設業界、福祉関連業界などの、労働条件の厳しい業界は、以前から人手不足が叫ばれています。
円安が進み1ドル=150円の壁を破る勢いです。
輸出関連の大企業は、好景気に沸いていますが、輸入業者の悲鳴は、勢い国民生活に大きな影響を与えています。特に消費税の値上げに拍車をかけているのがスーパーの食料品の値上げです。
確かに、東京など大都市での労働力の不足は、大きな問題になっていますが、伊東市などの地方都市では、いまだに時間給750円(静岡県の最低賃金は749円)。県の最低賃金で堂々と募集しています。
ハローワークの「求人情報」には、時給800円、昇給なし、交通費なし、などの活字が掲載せれています。市内で知名度のある企業だから、何とも言いようがない。
これでは、将来を委ねる人材を育てることもできない、惨めさを感じます。
ここ数年、伊東市内の若い世代の人口が年間3~800人ほど減少しています。
この現象はGWから夏にかけて、若い労働者が集まらない、という珍事が観光業で起きています。
簡単にいえば「伊東の将来に希望が持てないために、将来を危惧した働き盛りの人たちが、高収入(安定した収入確保のために)を求めて、伊東を離れてしまったことです。市内の人口が7万人を割り込むのも時間の問題です。
国を挙げて東南アジアから若い「看護師さん」を日本の福祉老人ホームで働いてもらう。
日本人の雇用不足対策のニュースを見ていたら、まず母国で日本語を学び、日本で研修、月15万円の賃金で働くという。しかし、2,3年後には日本語による検定試験があり、70%は不合格で帰国させられる、という。
タイ、フイリピン、ベトナム、インドネシア、ヤンマーの若い女性たちだという。
しかし、最近のニュースでは「かって日本を目指していた人達が、日本ではなくドイツや台湾の大病院、老人ホームへ出稼ぎに行く傾向がある、という。
まず25万の給料、就業期間の制限がなく、楽しく働けて、多額の仕送りもできる点など、日本への希望者が激減している、という。
日本政府の対応の甘さが、今更ながら指摘される。 今年の夏季限定就業に86名が参加したが・・・ サンハトヤ、海の家へ86名(13事業所)の会員が参加した。8月に入り、暖香園、きらの里、若竹などからの要請があったが、「就労会員の確保」が出来なかった。
最近、毎月の「仕事あります」に15社余りの就業機会の紹介を案内しているが、せいぜい35%ぐらいの応募者しかなく、年々会員の減少が目立っています。
毎月の会員の就業状態を見てみると200名近い会員が働いていません。
① 自分に合いそうもない ② 妻、親の介護で働けない ③ 孫のお守で
④友達の紹介で、等、様々な理由で断りがくる。
名前だけの[免許]は不要。
入会申込書に「調理師」免許を記入している人が40名ほどいます。しかし、残念ながら90%以上の人が[ただのペーパー資格者?]であることに驚きました。
[一人ではできない。料理なんか造れない。出来ない]・・・
ある割烹旅館から依頼されている[調理補助]ホテルの[賄い]が全く対応できない。何故60代を過ぎている人たちが[現役利用できない資格]を書いているのか、非常に不可解です。
シルバーセンターでの仕事に資格は必要ありません。
必要に応じて要求されるのは、大型運転免許(送迎)、普通免許・ヘルパー2級(デイサービス)、 防火管理者(マンションの管理)、調理補助(盛り付け)等ごく一部に過ぎません。
足、腰丈夫な元気な高齢者が歓迎されるのです。
深刻な勤労世代(41~49歳)の生活保護19万809人。
広がる経済格差による生活保護受給者は、24年11月度は、過去最大の216万4,857人だった。中でも働き盛りの41―49歳の生保人口の増加だ、という。
(26.9.7)
トピックス 2014-7-17
県内の高齢者1万人が特養に入れない
全国で要介護3~5の52万人が待機中・・・
常務理事(執行担当) 五味正彦
高齢化時代を反映するように、いま要介護3~5の重症患者が特養に入れず、大きな社会問題になっています。
現在、全国に7,000余りの特養があるものの、入居待ちの高齢者が52万もいる。静岡県内では1万人以上が待機中という。
特養は、原則入居費は要らず、相部屋で居住費も月額数万(保険適用。国保限度額認定証)から、比較的低額で賄える。入所すれば終身利用になる。 有料老人ホームは、入所金、居住費も高額で低年金者や非課税世帯の高齢者には、金銭的な負担が大きく利用できない、のが現状。
伊東市の場合、総人口の35%、2万5,000人余りが高齢者だ。
高齢者の増大の影響か、毎日のように「認知症による行方不明者」の捜査情報が市の広報から放送されている。
認知症患者のためのグループホームが、市内でも多く誕生しているが、家族で見切れなくなる患者の施設で、安いところで入所金10万、毎月の居住費もほぼ同額は必要になる。10室程の個室があり、24時間ヘルパーが見守る。 アパートを改造したところが多い。
70歳以上の女性会員に試練・・就業に難題
現在、会員の40%が女性会員。平均年齢は73歳。年々高齢化が進んでいる。
ここにきて、発注者の就業担当者からの質問が「その女性は何歳ですか」という質問があり「72歳ですが、非常に元気です」と応えると「すいませんが、今回は採用を取り消して下さい」という返事が来る。
あるメンテナンスからの女性会員の要請が相次いでいるが、決まって「60代の、足腰に異常のない人」という条件が付く。
70代の会員が就業に就いても、数週間で「就業取消」の連絡が入り、後味の悪い結果になる。60歳代の人材が集まると、シルバー会員が斬られる事態になっている。
就業態度に、疑問多いという苦情・・・どうすべきか
決められた場所に駐車しない、客の多い職場と知りながら、対応、服装がなっていない、隠れてたばこを吸う、商品のラベルが老眼のために見えず、適当に放置してしまう、など、あるホームセンターからの苦情である。
4月以降、事業実績が下降状態になる要因
明確な原因は、グルメシテイ、カインズホームからの就業が消えたことである。他に替わる大きな就業提供企業は見当たらず、「偽装請負」問題などの関連から、あえて「労働派遣」に切り替えたことも大きな要因である。
また、請負から派遣への契約変更を要請してきた「いこいの里」「奥野苑」=デイサービスの運転代行=が、5月を以って契約破棄となり、1,297万円(25年実績)が消えた。加えて同じ運転代行から派遣契約に変更した「ハートフル医院」「みはらし」「クープ」=25年実績538万円=が、今年度から派遣手数料のみの計上になり約11%の年間60万の計上になる。
受託事業としての「請負」の配分金は収入として計上できても「派遣」の売り上げは、手数料だけが計上される。
25年度の派遣の事業実績は、4,944,254円だったが、当センターの手数料は、経費を差引き556,115円の収入が計上されている。11.3%に過ぎない。
事業実績下降は、もう止められない・・・
会員の減少とともに、以上の様々な状況から24年度の過去最高実績2億7、620万円から、過去10年来の最悪だった平成17年の1億9,383万円、18年の2億0247万円、19年の2億1,974万円円のワースト3まで下降するとは思えないが、昨年度の実績を下回ることは避けられない。
今年から始まる「有料職業紹介」も同じケースになり。売上なしで、紹介料だけの計上になる、という。
派遣で550万、有料紹介で160万売り上げができても計上できるのは手数料だけなので、ほんの僅少で、受託事業(請負)で就業しない会員は「無就業会員」になる。不可解なことである。
(26.7.17)
トピックス 2014-7-9
東海シルバー人材センター連絡協議会の総会
6月12日に伊東聚楽に、190名が参加
東海4県の128のシルバーセンターの理事長、局長が参加して盛大に開催された。
愛知、静岡、岐阜、三重4県のSC協議会(大村脩平会長=伊東市シルバー人材センター理事長)で組織されている。 より一層、4県での合同講習会、センター相互の会報誌の交換、交流の機会を設け、事業の発展を目指す。
大村会長は「センターの安定した財政、事業運営を図るための努力、会員各自が協力して、会員の増員、就業機会の開拓に努めてほしい」と協力を求めた。
総会に続いて、全国SC事業協会金内善健専務の「長高齢化社会を支えるシルバー事業へ」の講演、4県の代表が「就業開拓と一般労働者派遣事業への取り組みに就いて」「地域性を取り入れた業務」などの事業報告があった。
なお、伊東SCからは大村理事長を始め、角谷、奥山、那須、大橋理事、佐々木局長が会場の伊東を代表して、伊東駅での歓迎セレモニーを行った。
(26.7.9)
トピックス 2014-5-22
シルバーセンターは、高齢社会に貢献できるのか?!
生保予備軍を,何年間延長できるのか?!
常務理事 (執行理事担当) 五味正彦
昨年末に、厚生省が発表した資料に「シルバー人材センター」がなかったら、現在の会員78万人の40%(約31万人)が生活保護を申請する、という集計を発表した。
高齢者がシルバーセンターに入り、就業した結果、莫大な医療費、介護費の削減に貢献している、という内容である。
働ける喜び、生きがいを、多くの会員が自覚した。
確かに、65歳を過ぎてから仕事に就きたくても、一般的に仕事に就くことは常識的にも不可能に近い。
しかし、ハローワークで断れても「シルバーセンター」には、70歳を過ぎても、働く意欲があれば月10万近い収入も夢ではありません。
月額55,801円 。会員の25年度の配分金の平均収入額です。
一部大手の企業に吹いたアベノミクスなど全く関係ない伊東市のシルバー人材センター会員580名の昨年度の平均配分金(収入)です。年収669,612です。
デフレ、不況脱出、財政再建がアベノミクスの大きな目標だった。確かに円安により株価も上がり、輸出関連、特に車メーカーは莫大な利益を確保、関連した大手企業の社員の所得も増加した。
しかし、地方都市では、国民の暮らしは全く改善されず、それどころか円安による公共料金の値上げ、食料品の値上げと、相次ぐ値上げに加え4月からの消費税の値上げ、国民年金の7%カットなど、ますます苦しむ国民の姿があります。
伊東市内の停滞ぶりも、駅前商店街のシャッター化が代表するように厳しいものがあります。
国民年金受給額が何故生活保護費の半分なの・・・?
伊東市シルバー人材センターが請負として受注している仕事の70%以上は、ホテルなどの清掃、夜間管理、大浴場清掃、内務、布団上げ、学校、公園のトイレ清掃など体力のいる仕事です。もちろん50,60代のパート女性との混合作業です。
配分金(賃金)は、平均して時間当たり823円。低いところで775円で、会員の60%近い会員が毎月継続して働いています。平均年齢は男女とも73歳。77歳以上の会員も100名近くになり、高齢化が進んでいます。元気な高齢者が多くなったわけです。
事業者から見ればパートもシルバーも関係ありません。同じ兵隊です。高齢者だからといって「楽な仕事」の差別などありません。
作業内容は「派遣内容」であり、契約している作業内容は、99%「請負」です。
事業者に、作業内容が「請負」なので「派遣契約」を薦めても、従来の契約手数料が8%で、派遣業の30%近い手数料に発注者からは[わかっていても、現状から判断しても30%の手数料を払える状況ではない。観光都市とはいえ駅前の空き店舗の現状、ましてアベノミクスなど、どこ吹く風・・・市内は不況の最盛期。消費税、公共料金、 食料品の値上げなどにより益々、市民の生活が日々下降線に向かっている。生きていくのが「生一杯」という嘆きが広がっているのが現状です。
国民年金が、4月から7%カットされ、ますます「生活保護に向かう高齢者」の増大が懸念されています。シルバーセンターで働けなくなった時、なんだか悲しいものがこみ上げてきます。ご夫婦,姉妹で共に頑張っている会員も多く在籍していますが、 低額年金で頑張り続けている会員さんが多い伊東市の将来を考えた時、やはり悲しいものがあります。
(26.5.22)
トピックス 2014-5-1
新年度に向かっての課題は・・・ 26年度は、契約金の落ち込みが確定的に 働く意欲があれば…頑張れば月額6万円は可能!!
平成25年度の統計表
会員総数 (名) |
就業会員 | 未就業 | 配分金合計 (万円) |
前年比 (%) |
就業会員 1 配分金 の平均 |
会員総数の 一人当たり の配分金 |
|
---|---|---|---|---|---|---|---|
25/4月 | 586 | 392 | 194 | 2,214 | 98.7 | 51,614 | 37,781 |
5月 | 593 | 388 | 205 | 2,354 | 94.3 | 52,568 | 39,696 |
6月 | 600 | 391 | 209 | 2,234 | 99.3 | 51,895 | 37,233 |
7月 | 607 | 405 | 202 | 2,517 | 96.7 | 54,648 | 41,466 |
8月 | 612 | 394 | 218 | 2,797 | 93.9 | 61,495 | 45,702 |
9月 | 615 | 382 | 233 | 2,208 | 100 | 52,767 | 35,902 |
10月 | 615 | 371 | 244 | 2,160 | 92.7 | 53,099 | 35,121 |
11月 | 616 | 384 | 232 | 2,229 | 100 | 52,492 | 36,185 |
12月 | 620 | 372 | 248 | 2,130 | 92.7 | 57,278 | 34,354 |
26/1月 | 623 | 360 | 263 | 2,051 | 96.3 | 56,985 | 32,928 |
2月 | 610 | 357 | 253 | 2,213 | 95.5 | 61,980 | 36,278 |
3月 | 584 | 384 | 200 | 2,411 | 95.6 | 62,786 | 41,284 |
平均 | 607 | 382 | 225 | 2,293 | 96.4 | 55,801 | 37,828 |
派遣業の実績(単位千円)
25/4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 25/4~26/3月
の実績は、 総額4,944,254 月平均 41万2,000円 |
|
---|---|---|---|---|---|---|---|
272 | 281 | 272 | 455 | 954 | 417 | ||
10月 | 11月 | 12月 | 26/1月 | 2月 | 3月 | ||
436 | 372 | 400 | 370 | 342 | 379 |
4月以降、紹介料20%、消費税8%になるので事業者の負担は30%近くになる。
26年度の予測は
当然の成り行きだが、「米屋」「グルメシテイ」、「カインズホーム」の契約解除、店舗撤退、受注量の縮小が、大きく影響してくると予測される。他に代わる事業所はなく、先ず[就業先を失わない]こと。小さな仕事でも事業者から感謝される対応が絶対条件である。
また、かねてから問題になっていた「運転代行業務」。今年度より「請負」での契約を廃止した。今後は「派遣業契約」としてのみの受注になる。これにより「奥野苑」「いこいの里」との契約は解除。この解除により約1,500万円が消える。
カインズ伊豆高原店での新規開業にも大きな期待は望めそうになかったが、店長から開店準備の作業を請け負った。
僅か、5日間の作業だが1日20名の就業依頼だった。2日間でシフト表を作成、FAXで就業会員リストを送った。
また、4月下旬から「商品管理」に日々20名という作業を受注した。期間は週5日=1日4時間。期間は2カ月間。GWでもあり20名の会員を集めるのに苦労した。
しかし、なぜホームセンターから「シルバー会員」の姿が消えた原因を考える必要性もある」・・・
余りにも高齢者の動きがスロモーで、お客からのクレームが多かった、事が要因だと考えられている。
また、就業中の会員の「仕事に対する姿勢」が、常識外であったことが後で判明した。「作業中に隠れて、たばこを吸っていた。作業中のトイレの中でたばこを吸っていた女性会員もいた」・・・・。
事業者からすると「シルバーの会員」も60歳台のパートの女性との作業量の区別はない。「同じ兵隊」なのである。
当然、働く現場では「摩擦」が起きている。 伊東ばかりではなく、地方都市の現場でも同じ事態が起きている、という。
先ず、就業開拓員の増員が急務だが・・・
全国のシルバーセンターの現状は、決して良好とはいえない。会員数、契約高など年々減少している。生活費確保のため、また高齢社会に生きがいを求めて入会するものの、希望する仕事には、ほとんど就けていないのが現状である。
伊東SCの場合、ここ4,5年良好な高実績が確保できてきていたが、26年度は急激な減収が決定的になった。働ける元気な会員が不足している。毎月200名以上の会員さんが仕事についていない。多くの就業依頼を断る現象が続出している。
全国的に見ても、伊東SCは、あらゆる面で標準以下である。
会員が得る配分金も平均以下で脱皮することは出来ていない。市内の長引く不況による事業所の業績低下、個人消費の落ち込みなどにより、受注できる就業機会が減少しているのが現状である。
高齢者だからと言って、優しい、楽な仕事はない。地域集会で「楽な仕事を紹介しろ」といった声もあったが、とんでもない言いがかりだ。民間の事業所から受注する仕事は90%以上、体力が要る作業だ。
4月からの消費税改正により、市民の生活も深刻である。スーパーの値札を見ても「魚も野菜もどんどん高くなって」いる。米、卵が安く見えてくるのが不思議だ。
また、発注者がセンターに支払う配分金にも3%の負担が係ることになった。
宿泊施設が、相次いでチエーン化され、「独自の経営を保っているホテルは数えるほどである。インターネットには「素泊まり3,500円という、ビジネスホテル以下の料金で集客している現状には悲しいものがある。
何より会員の就業先がない。地方都市特有の市内経済の低迷が続く不況経済地域で、伊東駅前の商店街は、歯抜け状態で「空き店舗」が目立ち、商店街に観光客の姿はない。通行人の姿も少ないのが現状である。観光都市とは名ばかりで、ホテルの老朽化も目立ち始めている。
会員が100%就業できるためにも[就業開拓]が最大の課題になるが、問題は開拓員の賃金の捻出が予算化できていない。また、公益社団法人として「会員の就業開拓員」起用にも問題がある。
ある地方都市では,「緊急雇用」として、シルバーセンターの就業開拓員2名をハローワークを通じて募集している。(8:30-午後5:15分までの月20日勤務で日給7,200円)ケースもあるが、月額15万の経費負担は、当然とはいえ、無理な話になる。やはり会員の中から2名ほど,有志を(男女)選択して、就業機会確保に参加してもらうしかないのではと、考えられるが・・・
公益法人では、「会員が就業開拓員となることができない」という。会員に月額3万6,000円足らずの出費が出来ない・・・ということらしい。何とも馬鹿げた話である。
要するに、開拓員の経費を補助金から出費するな、ということのようだが、ならば会員さんが、働いて事業者から受領してくる事務費から支出すればいいのでは、と考えるが・・・・
ボランティア精神で頑張る就業開拓員をバカにしているのか、と言いたくなる。
働く高齢者団体「シルバー人材センター」として、もっと真剣に考え伝達すべきではないのか。理事会と事務局とのスピーデイな連携。何が重大なのかがよく理解できていないのではと思われる。 何も考えていない理事もいる。もちろん行動力もなく、ただ漠然と費用弁償を受け取っている。
理事の若返り、ネット検索ができることが先ず第一条件
伊東SCの理事は、11名。平均年齢は75歳。パソコンを常時利用しているのは、わずかに3名。ほとんど日常ではパソコンを使用していない、のが現状である。
現理事の在籍年数は、過半数が6年以上(3期)で、他のSCにはない現象だ。
結果的に他のシルバーセンターの情報、活動などに接する機会は皆無である。
今後のセンターの運営を考えた場合、一時も早く思考力、行動力のある60代後半でPCを常に利用している会員からの理事人選(登用)を考えなくてはならない。
(26.5.01)
トピックス 2014-4-3
パートより高いシルバーの賃金は払えない 消費税、事務費改正で発注者からの波紋は
26年4月から消費税の値上げ(5%から8%)にプラスされる形で配分金(賃金)に消費税の実質値上げ分3%の積み上げと、配分金の手数料が7%から8%に変更された。
実質時間当たり800円の配分金に消費税の差額3%(24円)を加算するので、4月からは時間あたり823円になり、事務費が8%に変更された。
会員は、法律上センターから仕事を請け負う事業主で、配分金には消費税が含まれており、消費税法上では、課税売上高1,000万円以下は納税義務が無いため、増税分は会員の配分金の引き上げという形になる。
25年度の場合 (時間当たり) |
消費税3%により 26年4月以降は |
事務費8% | 事業者の 負担額 |
---|---|---|---|
750 | 772 | 61.76 | 834 |
800 | 823 | 65.84 | 889 |
850 | 874 | 69.92 | 944 |
900 | 926 | 74.08 | 1000 |
1,000 | 1,030 | 82 | 1,082 |
ある発注者は、どう考えても「シルバーの会員さんの賃金が、40代、50代のパート社員の賃金より高い」のは理解出来ない、と口にする。
時給900円出すなら、体力ある40代、50代のパワーある元気なパートさんを雇用できるので「4月以降のシルバーの起用は再考する」という声もある。
シルバー派遣契約の手数料は、高齢労働者には払えない
手数料20%+事務費8%は、シルバーセンター会員の就業に対して、事業者が理解を示すのか、大きな疑問を感じる。時給1,000円の場合、事務費込みで時間当たりに賃金が1,296円になる。
70代の高齢者に対して、そんな高額な対価が認められるのか疑問を感じる。 冷静になればなるほど、今後の就業機会開拓に問題が残る。
が、一方考え方を変えると、新たに4月以降に就業を始める事業者にすると、3月末からの就業を一時取りやめたケースもあったが、おおむね発注者の理解を得た形になった。
再度、27年10月には消費税が再び10%に改正される。
(26.4.3)
トピックス 2014-4-2
市内のパートさんとほぼ同額収入 シルバー会員の意欲ある就業力に期待
常務理事 (執行理事担当) 五味正彦
シルバーセンターの会員数は、現在596名。
期末(3月末)になると25名ほどの退会者(主な理由は、高齢による体調不良、未就業)で、会員総数が600名を割りこむと想定されている。
市内には、大手の企業、工場などはなく、ホームセンター、スーパーがあるのみで、一般社会人の就業先は、限られた企業に限定されている。 観光都市とは名ばかりで、今や価格破壊が蔓延「素泊り3,500円」などといったビジネスホテルより安い価格がインターネット上に掲載されている。 地方都市によく見られる不況からの脱却は、望めず長期にわたる不況の波からの脱出は出来ていない。
50代パートの時給は800円、1日4時間、月20日勤務で月6万4,000
通勤手当は、月額5,000円。雇用保険すら加入しない零細企業や、通勤費0という会社も多くある。経営的に苦しい企業が多く、県の最低賃金@749円すれすれの企業も多い。
伊東駅前の商店街のみすぼらしい姿は、観光客から見放されている。 歯抜け状態では、観光客の足は益々遠くなる。
***シルバーセンターの会員は「恵まれている」
働く意欲があれば「パートさんり多く稼げる環境がある。
現在、市内で働くパートの平均的な収入は、月額6万4000円。大半はホテル関連で働いている。中には、東京で働けずに伊東に戻り、パートで収入を得ている30代、40代の若い人たちもいる。全く将来に夢が抱けないのが現状である。
年間で一番就業機会が増大するのが、やはり夏(8月)である。今季の8月の実績を見てみても通常の月より、多くの会員が就業するため年間を通しても一番の就業率で契約金額も2,627万円と高い。
6万4,000円の配分金を得た会員は150名で就業した会員の約45%。
64,000~99,600円の配分金を得た会員は106名。
10万~141,580円が31名。
15万~187,000円が11名。
20万~30万9、800円を稼いだ会員が3名と高額収入を得た会員が話題になった。
市内の60歳以上の高齢者は、約2万5,200名。シルバーセンターの会員は平均600名。平均年齢は男女とも73歳。多くの高齢者が在籍中だが「元気で働く意欲ある高齢者は、本当に僅かな人たち」だ。生活費を稼ぐために懸命に働いている会員が多いなか残念な現象だ。自分に合う楽な仕事がない、と決めつけている会員も多い。
非常に残念なことだが、一部の発注者から「70歳以上はお断り」と断言されることもある。元気な70歳、80歳の人生の大先輩に対する暴言だ。
(26.4.2)
トピックス 2014-3-7
早朝、夜間の就業会員確保は困難 ターゲットは、独り身の女性?でも難題多い
常務理事(執行担当)五味正彦
対島(伊豆高原)地域にある隠れ家的な旅館、保養所や小規模のホテルから依頼される「早朝、夜間の就業依頼」に応募する女性会員が激減、相次いで発注者からの依頼を断念する機会が多発している。
朝6時30~3時間、夜6時から3時間。100%車がないと移動できない地域にあるため、ごく限られた女性たちの就業先になる。
早朝、夜間という時間帯なので、ごく限られてはいるものの、最近、女性会員が全体の40%にまで増大しており、車所有の女性会員も増加傾向にあるが、早朝、夜間就業の女性会員を見てみると、一人住まいの女性に限定されている。
やはり限定される高齢会員の就業内容
常に、問題になるシルバ-会員が生きがいを感じながら、就業できる、就業内容が限定されてくる。平均年齢が73歳である。長く働いている人たちを見ていると、やはり市から受注している公園管理、トイレ清掃、遊歩道管理、会館管理などが人気だ。
会員の就業内容の70%は、民間のホテルから受注する清掃関連の作業だ。発注者からみた場合「パートもシルバーセンターの会員の差別はなく、同じ兵隊」なのだ。不思議な現象だが、同じ賃金体制(配分金)なのだ。
途中で挫折する会員もいるが…頑張る人も多い
女性の場合、客室清掃、共有部分の清掃(玄関、トイレ、受付カウンター、売店周辺、喫茶室など)洗い場、調理補助(盛り付け)などがメイン。
男性の場合は、大浴場清掃、内務(布団上げ,敷き)夜間管理(浴場点検)などがメインだが、最近は布団敷きに女性会員の要請が多い。就業する女性も多い。
職群班としては、庭木手入れ班、障子襖張り替え班、草取り班などがあり、それなりの需要(リピーターが多い)が多く、4月には、就業のための講習会(各4日間=受講料無料)を開催する。配分金は、月額5万7,000円
会員が、働いた配分金(賃金)をみてみると、25年4月から26年1月までの10ヶ月間の平均受領額は、平均月額56,484円。入会して、就業の際「就業のためのアンケート」を記入してもらうが、会員の希望額配分金は6~8万円。週4日勤務が希望。
(2014.3.7)
トピックス 2014-1-14
センター創立30周年
元気な高齢者・会員の就業率は、78%以上
会員の平均年齢は男女とも73歳に高齢進む
常務理事(執行担当) 五味正彦
市内の商店街を見てもわかるように、市内の経済状況は、地方都市を代表するように不況の長いトンネルに入ったまま、明るい兆しは見えてきません。
伊東市シルバー人材センターは、今年創立30周年を迎えます。会員数は現在625名。年々減少気味です。会員の平均年齢は男女とも73歳。
24年度は、長い歴史の中で創立以来最高の事業実績2億7,620万円を記録しました。元気に働く会員さんの配分金は、月額平均56,700円を確保できました。多くの会員さんの希望額は6~8万円ですが、他のセンターと比較しても、決して低い数字ではありません。しかし、残念ながら[就業しない会員さん]も多いのが現状です。
しかし、残念ながら毎年3月の集計でみると、1年間一度も就業しない会員さんが150名近く在籍中です。ご本人の体調不良、家族の介護、孫の子守に加え「自分に合う仕事がない」が主な就業できない理由です。
就業内容の70%以上が「清掃業務」です。
観光都市でもある市内の主な仕事は、ホテルの清掃業務が主力になります。
客室清掃(、布団上げ、浴槽、水回り)、共有部分の清掃(ロビー、トイレなど)、洗い場、大浴場の清掃、駐車場管理(車の出し入れ)送迎マイクロバスの運転代行、内務などになります。
また、大型店のカート管理、灯油販売、花の水やり、トイレ清掃。市の仕事は小、中学校のトイレ清掃、公園のトイレ清掃、公園清掃。コミセンなどの夜間管理。福祉施設のデイサービスの運転代行、夜間管理などが主な就業先になります。
どうしてもホテルなどには50代後半、60歳台のパート女性とともに作業することになり、いろいろトラブルが起きています。
事業者や支配人がシルバーを理解していても、ともに働くパート女性からすると「体力、スピードが低下しているシルバー会員との摩擦」が起きてくる。
第一の問題は「シルバーの会員の配分金と、パートで働く女性の賃金が同額である」ことが、一番の問題点のような気がします。
事業者は、理解していてもシルバー会員をパートと同じ「戦力」として、シフトを組み込むシステムになる。考えてみれば当然でもある。
現行、県の最低賃金は時間749円である。
シルバー会員に適合した仕事は、ごく一部である。決して楽な仕事ではない。
4月からは、従来の請負受注で、消費税の改正で事務費が8%になる。もちろん派遣業の手数料も消費税の値上げにより、約30%になる。
益々、就業機会確保も非常につらい事態も予測される。
(2014.1.14)